東国三社

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東国三社(とうごくさんしゃ)は、関東地方の茨城県・千葉県にある鹿島神宮、香取神宮、息栖神社の総称。

三社はいずれも関東地方東部の利根川下流域に鎮座する神社である。古代、この付近には「香取海(かとりのうみ)」という内海が広がっていた。これら三社の鎮座位置はその入口にあたり、うち鹿島社・香取社は大和朝廷の東国開拓の拠点として機能したと推測される(息栖社も拠点とする見方はあるが不詳)。

また、三社はいずれも『古事記』『日本書紀』における葦原中国(あしはらのなかつくに)平定に関する派遣神を祀っている。うち息栖社主祭神・岐神は、記紀に記載はないが東国に導いたと伝えられる神であり、同社では天鳥船神を配祀する。

江戸時代には「下三宮参り」と称して、関東以北の人々が伊勢神宮参拝後にこれら三社を巡拝する慣習が存在したという。

現代では、「東国三社巡り」といった名前でバスツアー等も行われ、人気となっている。

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